マミートークを知られてしまった
何げなく子供と一緒にテレビを見ていたら、なにやらネイティブの発音で遊びながら英語が学べる、マミートークという英語教材がCMで流れてた。
しまったと思った瞬間にはもう遅かった。
おそるおそる我が子の顔を覗き込むと、あーやっぱりすでに笑顔だよ。やばいマミートークをおねだりされる可能性が高くなってきた。
我が家の懐事情は、恥ずかしくなるくらい危機的な状態なんだから、そんな大きな金額が動くようなものは、さすがに買い与えてやれないよ。
すまん、家ではマミートークは無理なんだよって顔をしても、一度火がついたこいつには、そんな悲痛な表情を読み取るほど、空気を読んでくれない。言葉に出さないうちに、この場から立ち去ろうとすると、逃がしはしないぞとばかりに、袖を引っ張られた。
「マミートーク!」うわっ、ついに口に出し始めてしまった。ダーメ、無理だから買ってあげないよ!
こんな風に言ったところで、簡単にあきらめる訳がないよな。結局その日は寝るまで、ずーっと繰り返し買って攻撃が続いた。このままじゃ、いつか根負けしそう。